瓢箪の筆筒

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 この小さな筆筒は、主要部分が瓢箪でできている。口縁と底+台座が紫檀で、中央部分の円筒は瓢箪である。 高さ10cm 、 径5cm (紫檀台座の最大径)。

  むろんこういう円筒型の瓢箪が自然なわけがなく、円筒型の型にいれて成長させることでつくるのである。
 さらに、型の内部に凹凸を彫ったり転写したりすることによって、瓢箪の表面に模様や絵をうきだたせる方法もある。この筆筒もそういう方法で山水模様をつけたのかと思っていた。 私は、これを「瓢箪を鋳造する」と称したものだ。まさに青銅器の鋳造方法によく似ているから。
 しかし、最近 瓢箪工芸の専門書 王世ジョウ「中国葫蘆」上海文化出版社、1998 を読んでいたら、どうも違うのではないか? そうではなく「押花」という技法を使っているようだ、と思いなおした。この「押花」というのは、瑪瑙や象牙などの道具で瓢箪の表面を押して線を表す方法で、彫刻と違って表面の皮を切ったり削ったりするわけではないという技術である。確かに鋳造法にしては細かい線がありすぎる。あるいは概略は「鋳造」で模様をつくって細かいところは「押花」をしているのかもしれない。
「鋳造」する方法では、下の別記事にあげた作品のように丸い感じの線になる。

康煕賞玩 瓢箪パレスボウル

https://reijibook.exblog.jp/15302128/
 この本には清末民国初ごろの「押花」の名人 陳錦堂の作品の図版があるが、かなり似た感じである。そうすると、この瓢箪も中華民国時代とみたほうがよいかもしれない。
  しかし、この色や技法の感じは、雍正時代の張希黄の留青の作品や、乾隆時代の貼黄作品と近いものがある。清朝後期の時代のセンスを受けているんだろうか??


# by reijiyam | 2019-04-29 07:57 | コレクション | Comments(0)

古梅園墨譜 後編

文房四宝にちなんで、古梅園墨譜 後編 安永二年の発行 
を紹介してみます。前  南京(奈良)八景墨紹介したときは、画像の質がよくなかったので、少し改良しました。

貧架にあるのは、不全本4冊ですが、本来は五冊本で
序・天・地・玄・黄いう5冊本です。ただ、絵があるのは、天・地だけで、天は「唐方式」(中国風の墨)、地は「和方式」(日本風の墨)のはずなんですが、唐方式の中に仏足石墨なんかが入っています。江島碑墨とか鎧を模した墨なんかは確かに和風ですけどね。 玄・黄は題賛だけなんですが、そのなかに若冲の拓版画みたいに拓本を模倣したような刷りかたをしたものがはいっています。全部がそうではなく極一部が下のような拓本風のつくりになっています。
収録してある墨見本のなかでは、南京(奈良)八景墨なんて、今だしてもうけるんじゃないかなあ。と思っています。

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# by reijiyam | 2019-04-24 07:04 | 蔵書 | Comments(0)

呉歴の墓表

呉歴(1632-1718)は五六歳ごろ以降、イエズス会宣教師として活動していた。その墓の銘文拓本の明瞭な拓本イメージをあげておく。

 Source; Laurence C.S. Tam/譚志成, Six Masters of Earlr Qing and Wu Li /清初六家与呉歴、1988, 香港政庁

  もともと、上海の南門外の聖墓堂墓地というのがあって、二百名以上のイエズズ会士が埋葬されていたが、文化大革命時代に破壊されたそうである。今は黄裏区徽寧路第三小学校に小さな庭のような記念域が残るだけのようだ。この拓本は1937年の刊行物にのったものであるが、どうも、パリのイエズス会文書館にあるらしい。またもや中華人民共和国の文化財破壊とそれが外国でかろうじて保存されている例である。

  
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# by reijiyam | 2019-04-16 08:37 | Comments(0)

緑端筆洗

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  文房四宝展の出品リストには、硯の材質が書いてない。まあ、端渓石が多いんだろうと思います。金星なんとか、は歙州硯だろうとはおもいますが。。
  広東省の端渓石には緑色のものもあって、緑端渓とよばれています。緑端と略されることも多い。端渓の中心地から少し離れたところから採れるもののようですね。緑色の石というと、全く硯としてはどうしようもない五台山硯なんかありますが、緑端渓は、硯としても結構優秀なようです。山東省の緑石というのもあるようで、これは結構使えるようです。松花江緑石というのも有名ですが、清時代の本物は官作なので市場には全くなく、中華民国以降、最近制作したものは多少あるようですね。

  この緑端で作った古めかしい筆洗をずっと使っているので、ここでちょっと紹介してみます。
長径約8cm 高さ約3cmのものです。
  まあ、荷葉型というものでしょうか。現在でも作られているようですが、大きすぎるみたいですね。これくらい小さいほうが使いやすい。



# by reijiyam | 2019-04-14 09:39 | コレクション | Comments(0)

昭和蘭亭会 詩箋


1973年 大阪での昭和蘭亭会を開催されたときに、日本書藝院が企画して、たぶん中国に発注して製造した詩箋(便箋)である。田中角栄訪中の一年後だから、発注もそうむずかしくなかったと思う。
  蘭亭展に参加したわけではなく、偶然、購得しただけである。珍しいのであえてあげてみた。
  どちらも、王羲之観鵞図である。
  ただ、横長の詩箋の題が「羲之浴鵞」となっているが、「浴鵞」というのは、なんか変だと思う。普通は観鵞とかだと思う。

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# by reijiyam | 2019-04-13 15:28 | コレクション | Comments(0)