淳化閣帖

萬暦十一年刻の潘刻本淳化閣帖巻8の比較的精緻な拓本です。明治一四年の題記がある。虫喰がかなりあったので、全面裏打ちしました。板表紙。六葉を失っている。
書道博物館の潘刻本淳化閣帖と比較すると、同石であり淡拓であることがわかりました。宇野雪村さんの「法帖」には「初拓は淡拓」という伝聞があるが、その類。
さて、これは、東京国立博物館で開催されている「書の至宝」展で、でてた
台東区立書道博物館 所蔵の夾雪本とよく似ているようですね。

一方、上海から借りてきた安思遠本には、かなり失望しました。巻4は、ある程度古く、明ぐらい、巻6は、明末清初ぐらいにしかみえませんでした。
モノクロ印刷本をみていたときは、いいものなんだろうなあ、と思っていましたが、カラー印刷をみて、疑念が生じ、実物をみて、びっくり仰天しました。こりゃ詐欺だなあ。
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# by reijiyam | 2006-01-11 21:23 | 蔵書 | Comments(0)

雅歌

旧約聖書の雅歌は、古代カナーンの祝婚歌といわれ、
とてもエロティックなのですが、
カトリックでは、無理に「教会と神の愛」にこじつけています。
これは、アラビアンナイトを訳したフランスのセム学者、マルドリュウスの訳なので、
かなりエロです。
欧米でも折り本があるのには驚きました。
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# by reijiyam | 2006-01-11 01:28 | 蔵書 | Comments(0)

三國志呉志残巻

なぜか、羅振玉編集「漢晋書影」の後ろにくっついっていた。
目録にないから、2冊を合本したものかもしれない。
楼蘭出土だそうで、
大阪の武居巧氏所蔵、卷子本で複製されたこともある。泰山金剛経の「大」はともかく、
鐘元常の薦季直表の「奇」字や、蘭亭の「之」字とそっくりな字がでてくるのに驚かざるをえない。清代末期どころか文化大革命時代まで、「偽物」だと誹謗されてきたこの種の法帖も、晋代の趣を少しは伝えているということは、現在では常識になってきているが、まだ周知しているわけではないようだ。
どういう事情の発見なのかは不明だが、1924年出土だそうだから大谷探検隊ではなかろうか? 実物の所在は不明なのでみることはできないが、偽物の可能性はあまりないように思う。
部分拡大図版、本体は、22x300cm
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# by reijiyam | 2005-12-23 22:42 | 蔵書 | Comments(10)

昭代名人尺牘二十四卷

昭代名人尺牘二十四卷 ,これは西冷印社の石印本が普及しているらしいので、
原拓の法帖は意外にないようです。日本の公共図書館にはないようですね。
二十四卷を区別する版の番に王維の詩
田園楽  其六    

桃紅復含宿雨   桃は紅にして 復た宿雨を含み
柳緑更帯春煙   柳は緑にして 更に春煙を帯ぶ
花落家僮未掃   花落ちて家僮掃はず
鴬啼山客猶眠   鴬啼きて山客猶ほ眠る

を使っています。24文字別ですし、順序もしめすことができるのでいいのですが、
装丁する人がよくわかったなあ。これは、「掃」ですから18巻です。
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# by reijiyam | 2005-12-22 21:44 | 蔵書 | Comments(0)

幹香館法帖の黄山谷

幹香館法帖は、山西省に原版があるようで、新拓が日本にも少しはいってきています。
この黄山谷は、その1部ですが、あまり他ではみないものです。まあ、明末清初の選択ですし、贋作である可能性もあるわけですが、そうめちゃくちゃなものではないと思います。エリオットやメトロポリタンのがっかりするような黄山谷よりはましかもしれません。
黄山谷では大きい字の草書は比較的珍しいものですので、あげてみました。
なにせ、最近影印はあるといっても、みることのできる人はすくないでしょうから。
また、木の割れ目を淳化閣帖でうるさくいわれる「銀錠」でとめてあります。これからみても、淳化閣帖の「銀錠」は木の原版に使われたものですね。木の原版が淳化のほんとの初版だったかどうかは、また別の問題ですが。
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# by reijiyam | 2005-12-14 19:10 | Comments(0)