カテゴリ:コレクション( 12 )

佩玉の孔

 

ジェシカ ローソンさんが、
>玉器の写真を撮るのは極端に難しいし、、

と言っていたこともあり、中国の古玉を撮影してみました。

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35mmx30mmx5mm弱(厚み)
 これは、中心の薄い繋ぎ部分に、更に長い孔があいているという超絶技巧で作ってあるんですね。
私は、これは、厚い原材料にまず孔あけてから、薄く磨きだしたんじゃないかなあ?と思っています。

 洛陽中州路 東周墓からの出土品に類品があるようです。紀元前200-300年ごろかな。

この孔を撮影していたとき、うっかりこの古玉を取り落としてしまい、真っ青になりました。
幸いダメージが小さかったのか、ヒビも割れもなかったので、安堵しましたが、こういう事故が起こりうるから、他所に貸すときは、慎重になるんだなあ、と自分のことを反省しながらそう思ったものでした。
  玉の鑑別のため、打ち合わせて音を聴くなんて動画がありましたが、古玉の場合は、以ての外の蛮行だと思います。

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 斜めから光線をあてて光らせるとこの玉の形や線がようやくわかるんですね。
 まっすぐ撮影したら一番上のように模様がみえないんですね。


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by reijiyam | 2015-03-18 12:59 | コレクション

司馬秀谷  赤壁賦図

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もともと香港のコレクターから出た小品書画の一つ

右端に特徴的な帽子を被った人物が川を隔てて崖をみているから、

これは「蘇軾 赤壁賦 図」の定番の図像なので、一応そういう風に題名をつけてみた。

題字は、[配法在荊岡巨公間竹一三兄以為得毫末否 秀谷 鐘]


司馬鐘 字 秀谷 という人で水利関係の役人をやったことがあるらしいが、画で食っていた人らしい。

橋本コレクションに、墨竹が1点ある。

台北の國立故宮博物院に道光24年の扇面(1844)
があるから、そのころの人だろう。
  http://catalog.digitalarchives.tw/item/00/60/73/9f.html
by reijiyam | 2015-03-08 11:28 | コレクション

酒飲み用の印

 中国から、輸入され、箱にクズのようにまとめて放り込んで売ってあったものに、この印があった。取り扱いが粗いくせに安くはなかったが、彫ってある言葉が面白かったので買うことにしたと記憶している。

  青いので青田石かとも思ったが、不純物の入り方からは寿山かもしれない?
  傷だらけで汚かったがある程度磨いてましになった。

 一面は、「酒翁之意不在酒」欧陽脩の言葉で「山水にあり」という言葉があるのだが、どうもこの句は、酒席で、別のいかがわしいこと(ワイロや色事)をほのめかすときにも使われるようだ。

 もう一面は李白の将進酒 という長い古詩の一部「但願長酔不用醒」だろうと思うが、6字目が良く読めない。

  どちらも酒にちなむ言葉である。


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by reijiyam | 2012-07-22 11:49 | コレクション

平安時代の鐘元常


  数十年前、神田一誠堂で買った写経, 大般若経 1紙。

 大般若波羅蜜多經卷第二百七十二   初分難信解品の一部

部分拡大イメージ と 全体を出してみます。たぶん平安時代の僧の写経だと思います。

この右周りの筆使い、丸い太めの点画、平べったい字形など、伝統的に魏の鐘元常の書と呼ばれているものに近い感じがします。


  
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by reijiyam | 2012-06-24 13:03 | コレクション

紅楼夢の竹彫:毛彫り


  毛彫の竹彫は写真撮影が難しい。観賞するときも斜めに光りをあて傾けて部分部分を観ているというのが実情で、美術館でみても観賞は不可能なのではないか? 
  白粉を線にいれて撮影するという方法を書いた人もいたが、やはり邪道だろう。彫りの線自体の観賞にならないからである。

  こういうものは、サンプルを手にとるほかないので、一点手元に残している。

  これは、紅楼夢 登場の 美人18人こと「金陵十八釵」を竹に線彫りした腕枕だが、全体を写真にとっても、なにがなんだかわからない。

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  部分を拡大してなんとか図柄らしいものがみえるようになる。

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 そして、更に細部:
   王煕鳳と碁を打つ女性たち

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   林薫玉
   
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   侍女たち
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by reijiyam | 2012-06-21 09:32 | コレクション

宜興窯のやきものを洗う

 宜興窯の小壺(6.5cm高)(鼻烟壺にしたててあった)の汚れを洗ってみたら、全く違うものになった。私が洗った程度でとれる汚れというのは、古くみせるために人工的につけたものである。本当の古色ってのは何度洗ってもとれるものではない。この汚れは、かなりいかがわしいものだということになる。こういう場合、洗った結果が全くひどいものになることが多い。

 今回は、確かに油性の光沢はなくなったが、かえって古典的な良いたたずまいになったような気がする。底に「眞記」という印が焼成前におしてある。これは陶工が押したものではあるが、陶工の印というより、1867~1900年前後の販売店・ブランドの印らしい。鉄画軒などもそうであるが、陶工と契約したりして自社ブランド販売していた企業があったように思う。

  古陶磁は、洗うということができる。他の骨董品は基本的には洗えないしクリーニングは専門家に頼まないと下手をするとダメにしてしまう。素人が洗えるのは古陶磁だけだろう。ただ加彩の土器なんかは素人クリーニングは無理である。

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追加:
  ようやく洗浄完了 わるくないんじゃない?  特に白泥への彫刻、渚の石を白い点で表現しているところがいい。地の朱泥にも細かい砂が入っていてキラキラ光るのも一興

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by reijiyam | 2011-11-29 07:24 | コレクション

御製生春詩

御製生春詩

緑に染めた紙に金箔を散らすという豪華な紙を使ってます。高さ11.8cm  幅 10.3cmx2

この輝きを何とかとらえようとした写真です。少しは迫っているかなあ。。

書いた人の董誥(1740~1818) というのは、下記のような一流官僚なのですが、豪華で穏健、しかも小さいくせに筆意がある、悪口のいいようがない整った楷書です。字の幅が13mmぐらい。

 ちなみに確実な書が多数残っていますので、比較したら、全く同じ書風クセがありますのでまず間違いないでしょう。

::  字は雅倫、号は蔗林。浙江省富陽の人。董邦達の子。乾隆年間に進士に及第した。家学を継承し、書画に巧みで、乾隆帝に知遇を受けた。乾隆コレクションの題跋には、彼の書を多くみることができる。乾隆三十六年(1771)、値南書房に入り、内閣学士に累進し、工部侍郎・戸部侍郎を歴任した。
『四庫全書』編纂の副総裁をつとめ、また『満洲源流考』を編集した。四十四年(1779)、軍機大臣に抜擢された。五十二年(1787)、戸部尚書に任ぜられた。のちに権臣の和?による排斥を受けて、国史館副総裁とされ、実録の編纂にあたった。和konが誅殺されると、軍機処に入った。嘉慶年間の書風をリードしたと謂われる。絵画においては、伝統を墨守し、新味は無い。嘉慶十四年(1809)、上書房総師傅となった。十八年(1813)、天理教の乱の鎮圧のための軍務にあたった。

 板表紙の刻字がやけに上につりあがっているので、修理のために、板を切ったのかと思ったこともありますが、これが「御製」の特徴なのですね。これ以上上はない, 上に何も書けないようにわざわざこうやっているわけです。台北故宮にあるものも皆そうなっています。

さて、この御製は乾隆帝?嘉慶帝? また何時ごろの作品?
これについて、ネットで重要な情報を得ました。

 http://www.epochtimes.com/b5/11/2/17/n3172842.htm
《京師生春詩意図》軸 清乾隆三十二年(1767年)徐揚繪 絹本設色,256cm x 233.5cm
北京故宮博物院

自 題:乾隆三十二年冬,御制生春詩二十首,命小臣徐揚匯繪全図, 莊誦之下,仰見我皇上敬天順時,尊親賜福,孕含萬有,綱舉百端,自朝廷以及閭閤上下,神情 體察,咸周興會所至,拈毫立就,無非太和洋溢,盛德充周,抒性靈而彰至治誠,與乾坤合撰萬物同春矣。臣資質愚鈍,未能圖寫萬一,幸蒙指示詳明,敬謹揣モ(模), 四閲月而始成。禮明樂備,昭盛世之文章,雪霽雲蒸,羨陽春之祥瑞。祗縁葵小困之篤於向日幾忘,管見之限於窺天謹?愚忱,上呈睿鑒。臣徐揚拜於稽首敬跋。』 鈐『臣徐揚』、『筆沾春雨』印二方。

 宮廷画家が描いたのが乾隆32年ですから、この詩は乾隆御製で、乾隆32年よりは後に制作されたものだと推定できます。まあ、宮廷にはいった乾隆36,7年ごろじゃないかなあ。


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by reijiyam | 2011-10-25 11:28 | コレクション

康煕賞玩 瓢箪パレスボウル

昨年10月7日の香港サザビーズで水松石山房Hugh Mossコレクションの売り立てがあった。これはHugh Mossコレクションの一連の売り立てのひとつだが、そこで 康煕賞玩 銘がある 瓢箪製のパレスボウルが売り立てられていた。
 これは、CHINESE DECORATED GOURDS by Gerard Tsang and Hugh Moss,1983の2図にはいっていて以前から一度みたいと思っていた。内側が漆仕上げで蒔絵みたいな花模様がはいっている。パレスボウルというのはこの形の鉢が明清の官窯の陶磁器にたくさんあって、宮廷で使用された標準形式と考えられることから、イギリスでついたあだ名である。

 実は貧架にも、そっくりのパレスボウルがある。これはさすがに、いくつも割れは入っているは、カビのシミは無数にあるは、という散々な状態である。それでも図のように「康煕?玩」の銘を読み取ることはできるし、模様はいたってしっかりしている。内側も黒漆で仕上げてあるが蒔絵はない。漆が既にいくらか透けていて、年代を感じる。

  私が蒐集したNatural Objectのなかでは、唯一清朝宮廷と関係のあるアイテムである。もうこういうものを入手することはないだろう。

  水石山房のパレスボウルが売り立てられたことを知ったこの機会に紹介してみる気になった。

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by reijiyam | 2011-08-20 09:34 | コレクション

青銅器の写真は難しい

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  立体物の写真は著作権が発生するだけに、やはり難しいものだと思う。
  色々撮ってみたが、なかなか満足できるものができない。
  意外だったのは、陶磁器はまだましにとれることもあるが、青銅器の質感をだすことは、更に困難だったことだ。いままで青銅器の写真に悪口をいってきたが、自分でやってみると、なかなか難しいものだと解った。鏡はまだ平面に近いのでなんとかなるのだが、もっと立体のものが難しい。
 
 
  イメージは西漢初期ごろとおもわれる小さな銀錯車馬金具だが、これなんかはなんとかクローズアップしてボリューム感と質感がでたほうかとも思う。
by reijiyam | 2011-08-14 14:53 | コレクション

長沙窯の小壷


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2次元の書画 書物ばかりでなく立体物を紹介しろという話しもあったので、
 東京で, 一流の古美術商
繭山龍泉堂 http://www.mayuyama.jp/
で買ったもののなかで、一番安い買い物を紹介しよう。しかもディスプレイされていたものだということが凄い。とにかく一番安かった。箱は別料金になったぐらいである。さすがに題箋は書いてもらった。
 これは 唐代後期の長沙窯の小壷で薬 香 化粧品など少量のものをいれるものだったのだろう。
蓋と身が対かどうかはあやしいとのことだが、考えてみるとこういうものを作るなら 身と蓋は別々に大量生産するだろう。径8.5x高7cmぐらい。唐三彩などの小壷よりやや大きい。
 狐のしっぽのような褐色の模様がとてもかわいい。蓋は珍しい青いトルコ石のような釉薬で これもなかなか。長沙窯はこの褐色が釉下彩で、染付の先駆だというので、その点だけで有名なような気もする。こういう青釉も悪くないと思う。
 長沙のものは粗雑なものが多いし、これもボディの焼きかたなどそう厳格ではないのだが、なかなかみどころがあるものだと思う。
 一流の店は安いものでもどこかみどころがある というのは広田不孤斎の言葉だが、それの例証のような気がする。
by reijiyam | 2011-08-08 08:47 | コレクション