清明上河図のモノクロ複製

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  清明上河図のモノクロ巻子複製を買った。上のほうのイメージだ。1961年9月、人民美術出版社、第1版第2次印刷。カラー図版やカレンダーももっているのに、なぜ今モノクロなのか?
この画は、1970年代ごろに大修理をしていて、かなり画面が変わっているからだ。従ってその前の状態を伝える写真は結構貴重なのである。残念ながら、修理前のカラー複製はないようであるが、もともとそう鮮やかな色の画ではないので、まあ精密なモノクロ複製でも、なんとか許容できる。
 大修理の一端は「清明上河図」でも解説しておいた。過去の修理で付け加えられた補絹を除いて、新しい補絹をいれたようだ。修理の詳細報告がない以上は、推定する他はない。実物を見た感じでは非常に巧妙な修理でほとんど跡がわからない。
モノクロ複製をみると、前半にはかなり傷んだ部分が多いことがわかるが、実物でははとんど気にならない。そうはいっても、どう変わったかは気になるところであり、証拠物件として、このようなコロタイプの精密なモノクロ複製は貴重なのだ。イメージにあげた、もっと前1958年に出版された袋入りの1枚1枚分けた複製は、ずいぶん前に英国の本屋から入手した。マックス=レール教授の旧蔵本だと思う。これと、この巻子の複製、文物精華という大きな本の中の影印が修理前写真の主な出版だろう。
 1985年時点では、おそらく2組の写真しかなかったのではないかと思う。修理前に撮ったモノクロの写真と修理後にとったカラー写真である。だから、1970年代後半に出版された本でもモノクロ写真図版は、修理前のものを使っている。
by reijiyam | 2007-10-07 08:30 | 蔵書 | Comments(0)
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