青烟寺題字

北魏時代、鄭道昭の書になる青烟寺題字の拓本を紹介する。
かなりの旧拓であるが、これは、全套本ではなく、一字一字剪ってうまく散らしたものだ。頭のいいレイアウトで、なかなか雰囲気があり、全套本の感じをよく出している。
京都大学のサイトには、全套本写真がある。http://kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp/db-machine/imgsrv/takuhon/type_a/html/nan0745x.html

 原石の刻石は、山東省の大基山にあったが、1990年、地元、ライ州市の精神病者によって「白雲堂」「朱陽台」題字とともに破壊されたという。最近の日本でも、若仲石仏がおかしい人によって破壊されたり、文化庁の隠蔽と不手際で高松塚古墳壁画が損壊したりと,あまりよその国のことはいえないが、残念なことである。
参考:山東石刻芸術博物館・中国書法家協会山東分室, 雲峯刻石調査与研究,斉魯書社,済南,1992
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by reijiyam | 2007-06-17 10:18 | 蔵書 | Comments(0)
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