年末なので、日本的な風景、どういう風景が日本人に好まれ、日本の風土をどういう風に日本人がみていたか? という例をあげてみたいような気がする。結局、絵画というのは人間が好ましいものを描くのだから、題材が同じでも描く人によって変わる。欧米人が描いた日本の風景に別の面白さがあったり、香港広東で西洋人が描いた植民地絵画に不思議なエキゾチックがあるのもそのためである。 日本的といって、まず思い出すのが室町時代の大和絵屏風である。東京国立博物館所蔵のこの屏風はまことに不思議なものである。和歌山の金剛寺の屏風も素晴らしいが、それよりもっと静かなのどかな感じがする。 また、平安末の風俗画として、扇面写経の下絵(12世紀)をあげてみたい。部分イメージであるが、これは東京国立博物館本を木版画におこしたもので、原本よりよくわかる。原本は銀のヤケや退色でかなりわかりにくい。 左の女が太い裸足なのが明白なのが面白い。
by reijiyam
| 2011-12-31 20:58
| ニュースとエッセイ
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